2009/10/20 火

切羽詰まって大願成就

【みゃ長の独り言】

皆様、お久しぶりでご座います。みゃ長です。
久しぶりのコラムです。
前回更新してから、なんと1年も経ってしまいました。
その間、「なぜ更新されないんですか?」とスタジアムでたまに聞かれました。
特に理由はありませんでした。
ネタがない、ということもありませんでした。
ただ平和ボケだったのかもしれません。
もしよろしかったら、読んでやって下さい。

(以下、「世にも奇妙な物語」のタモリっぽく読んでって・・・)
好奇心は、中年になっても少年時代同様、常に旺盛であります。
幼き頃の好奇心は、イキ過ぎますと周りの正しき大人たちが戒めてくれますが、大人の行き過ぎを止めるのはいったい・・・、それは己なのかも知れません。
今からお話しするこの女性は、私が本当に目撃した実話です・・・・・・。

その女性を見たのは、T線の先頭車両でありました。
女性は年のころなら30代、ツヤツヤとした美しい長い黒髪の女性でありました。
しかし何故かイライラしている様子ではありませんか。どうしたんだろう?
私の好奇心が、フツフツと沸いてまいりました。
私は、もっとよく女性を観察することにいたしました。
女性は、己の舌で奥歯のあたりをさぐっております。
どうやら奥歯に挟まった何かを、必死で取ろうとしているようです。
しかし、なかなか取れない。
20分ほど経過した頃、女性は、車内が空いてきたのをみはからうように、人指し指と親指を口に入れ、直接、奥歯をいじり始めたのです。
それでも目的を達成することはできなかったのか、今度は独り言をいい始めました。
よく聞き取れなかったのですが、微かに聞こえるその独り言は、「あっあっ〜ん、もう〜いらつく。とれない・・・」と言っているようでした。
いったい彼女の奥歯に何がはさまっているのか?私の好奇心は益々もえたぎるのでありました。
次の瞬間、私は信じられない光景を目の当たりにしました。
イラついた女性は、自らの頭から長い黒髪を1本抜き取り、糸楊枝のようにして奥歯に挟み込んだのであります。
衝撃でありました。
そして、やっと目的を成就したのか、女性は安堵の表情をうかべ遠くを見ておりました。
人は最後の最後、切羽詰るととてつもない行動をとるものである。
また、目的を達成するためには手段を選ばなくなる・・・。そう教わった感じでありました。
そうです、自分が欲するモノを獲得するためには、色々試行錯誤しながら、もがき、苦しみ、死にもの狂いの努力をして、その結果として何かを掴み獲る。
そのことを学んだのでありました。

10/17(土)、惨敗の味スタから柏に戻り、仲間と一緒にいつもの溜まり場で心の傷口を癒しあっていた。
まさかの0-4敗戦の記憶も新しく、最初のうちは意気消沈していた我々だが、このままでは終われないとの気持ちが強くなり、誰ともなく「今やれることを精一杯やろう。山形戦で何かやろう」という流れになった。
で、結果、「スタジアム全体でマスゲームをやろう!」て話になったんだ。
俺は、正直、次節の山形戦まで日にちもないし、内心引き気味だったんだ。
そんな俺に、仲間たちが言う。
「この切羽詰った柏の状況、何もしないテはないですよ!今だからこそスタジアム全体で何かやりましょうよ。絶対に負けられない一戦、選手を盛り上げましょうよ!みゃ長!」
そう言われちゃ・・・。この俺も「う、うん・・・」とうなずいたのでありました。
「準備は、俺たちがやります。みゃ長は見ててください」
言われなくても、そういった難しい企画ごとはいつも見てるだけなんで・・・。
そこから計画をたて、結局、家に帰ったのは深夜4時だった。
ということで今度の土曜日、山形戦でマスゲームやります!
圧倒してやりましょうよ!

「お世話になった柏。その対戦で得点決めて成長した姿をみせ、恩返しをしたいです」
よく、そんなセリフを聞くけれどけど、誰か山形のハセとシミケンに伝えてちょうだいよ。
本当に恩返しがしたいなら、ハセはオウンゴールでハットトリック!
シミケンは手と足を使わず、ヘッドだけで護れ!

現在、我々は片足をいれた。
そう地獄に通じる道である。
遠くに見える灯りは、地獄の一丁目のネオン看板ではありませんか。
18カラー電飾で、色鮮やかな看板であります。
キレイだからといって、騙されてはなりません。
そこにいくと毎週、長旅を要求されるのです。
お金もかかります。時間もかかります。
そのうちに、地獄での居心地が良いのか悪いのかわからなくなります。
それがまた怖いのです。
仲間も減っていくでしょう。選手もまたしかりです。
しかし、柏というチームは、退屈させませんな。
FC東京戦で、ホントのホントに後がなくなりました。
でも、あきらめるわけにもいきません。
怒りをどこにぶつけていいのかも、わかりません。
カッコつけてるわけじゃありませんが、選手達と共に戦うしかありません。
スタジアムに行きましょう。
最後にゃ、結果は出ます。
それがどうあれ後悔しないよう、チームを信じ戦いましょう。
なりふりかまっていられません。
とにかく、山形戦!準備はいいか、見せてやれ!

2008/10/08 水

乾杯から加速するバカ

【みゃ長の独り言】

馬鹿は死ななきゃ直らない?馬鹿は死んでも直らない!
バカが、ますます加速する。

それは大宮戦の二日前だった。オリックスの清原が引退した。
別に俺達とは関係ないが、どのスポーツ番組も清原の引退報道だった。
歌手の長淵ツヨシが『とんぼ』を唄い、引退式に華を添える。
そんな場面を何度もみていた。
「『とんぼ』もいいけど、やっぱ『乾杯』だな・・・」っとつぶやく俺であった。

柏といえば・・・ナカナカ勝てない。万博でもG大阪にやられ、とうとう尻に引火した。
次の大宮に負けたら・・・、なんて考えが不安を募らせる夜が続いていた。
「負けられない。次は勝つんだ。絶対に勝つんだ。全力、総力をあげろ」
と考える俺だったが、ある日の午後、太陽メンバーの白朗(仮名)が電話してきた。
「次の大宮戦は引き分けでイイ。誰もが勝利を欲しがるところだが、ヘタに勝ち急がないで0-0でもイイくらいの余裕をもとう」
ガッチガッチにならず、気負わず、まだまだ試合はあるので大丈夫!ということを俺に伝えてきたのである。
「そうだよ!そうなんだ!」
落ち込み気味の俺に元気を与えてくれたのである。
良い話は続くもんで、それから30分後に吾郎ちゃん(仮名)から
「これから、ゾクゾクするほど面白い試合が続くぜ」と同じようなタイミングで電話がきた。
そうなのだ。面白い、面白くするのだ。
馬鹿は死んでも直らない!
今度の大宮戦で、バカをますます加速するのだ。
ローからハイに、バカギアーをシフトチェンジするのだ。
・・・と気持ちを切り替え、いざ戦場である大宮へ向かうのであった。

実は大宮公園というところは、思い出の地でもあった。
あれは柏レイソルがJリーグ(今のJ1リーグ)に昇格した最初の年の春だった。
浦和レッズとの試合が、ここ大宮公園で行われたのだ。
ここ(大宮公園の便所。ちなみに俺は、ウンコした直後でした)で俺は、同じ中学の後輩であった白朗と十数年ぶりに出会い、「一緒に組んで応援しようぜ」と誘ったのだ。
そう、これが(勇)太陽工務店のスタートであった。
大宮公園は、太陽工務店の発祥の地でもあるのです。
その時、俺は洗わない手で握手したっけなぁ・・・。
思い出にふけっていると、早いもので開門である。
中にはいると、スタンドが改修され、なかなか良いスタジアムではないか。

ピッチでは、試合前のイベントとして結婚式をしているではないか。
「おめでたい」というのか俺は絶対にしたくないと思った。
新郎新婦にむかい俺は、トラメガで「結婚しようよ」と「三年目の浮気」を唄ってやった。
新郎が俺に手を振っている。
邪魔するつもりが感謝されてしまった。(まっいいか)
とっ、ここでひらめいたのだ。あばれ、はっちゃっく!
昨日、TVで見た清原の引退式で唄う長渕ツヨシだ。
そうだ!めでたいことには、『乾杯』がつきもの。
そう、カンパイで始まるものである。
今日は、柏バカ一代の前に、NACK5スタジアムのゴール裏に集まった柏サポーター全員で、乾杯をするのだ!
それも、試合前にだ!
すぐに、ゴール裏の一階席、二階席の柏バカ達に、そのことを伝達して回った。
これから始まる試合という披露宴に先がける乾杯のイメージである。
そう、試合を宴にするのだ。
まさしくバカの発想である。
しかし、これは博打である。
もし試合に負けでもしたら、当然、ネットで叩かれることだろう。
「バカが、試合前にのんきに乾杯なんかしやがって」と絶対に叩かれる。
「ハシャギすぎっからだよ!バーカ」と書き込まれるのは間違いないであろう。
(でも、俺ってパソコン持ってないから関係ないや・・・)
しかし、ローからハイにシフトチェンジしてしまったバカは加速するのみであった。

いよいよキックオフ10分前。柏バカ一代の時間である。
ゴール裏のセンターに立つ俺は叫んだ。
「本日は御忙しいなか、多数御集まりいただきまして誠にありがとうございます。間もなく我々にとってめでたい宴が始まります。が、その前に吉例でございます乾杯を行ないたいとおもいます。乾杯の御発声をしていただくのは太陽工務店代表であられます横山ミューレル様にお願いしたいと思います。それでは、横山様、お願いします」
と自分で自分を紹介した。そして一礼をして
「ただいま、ご紹介にあずかりました。横山ミューレルでございます。それでは、お手元のグラスをお持ちください」
と言うと二階席の隅々までのサポーターが、飲み物の入った紙コップやペットボトルを手にしてくれた。
それを見た俺は正直、こんなにも大勢のサポータがこんな馬鹿げた企画に付き合ってくれてアリガタイっと、心の底から思った。
「それでは、皆様のご多幸と柏レイソルの勝利を願いまして、乾杯ー!」と叫んだ。
その後を追うようにゴール裏のサポーター全員が「カンパ〜イ」と叫んだ。
その後、俺たちの唄う柏バカ一代が、大宮の街をつつみこんだ。
果たしてその影響なのか、試合はまさしく宴となった。まさに祝宴であった。
博打は吉と出たのだ。
村上君の前半でハットトリックという余興は素晴らしく皆を盛り上げ、菅沼君の40mドリブル弾が余興の最後を飾った。
久しぶりに試合後、レッツゴー柏を皆で唄い、再び、集まったサポーター3,000人全員で乾杯をした。
全てがうまくはまった試合であった。
だからといって次も、ってカンタンにはいかなのがサッカーである。
あー、札幌が楽しみになってきた。

2008/08/29 金

煙とバカ昇りま〜す

【みゃ長の独り言】

「コレはダメ!」「アレはダメ!」と言われると、「じゃコレならどう?」「だったらこうしよう」といろいろ考え、規則の制限内の限界ギリで遊んでいた子供の頃だった。
「そこまで言われるんなら、もう、や〜めた」ということをなかなか言わなかった。
そのかわり、怒られる回数はとてつもなく多かった。
どうしたら怒られないのか、怒られないようにしようとかは絶対に考えなかった。
そんな子供時代だった。

それは今年の四月であった。
日立柏サッカー場の増改築計画について報告があった。
『増改築計画については実行の方向で検討しているが、今年に入ってからの経済状況の急激な悪化等により、現段階で増改築を行うとの決定に至らず。皆様方にご期待を抱かせる発言をしたけど、心からお詫び申し上げます』というコメントが、オフィシャルに発表されたのであった。
ガックリした・・・なんてことはナイ。
とにかく日立台でサッカーが観れるなら問題ない。
まあ、器が小さいという悩みではあるが、まずここを満員にして実績をつくり、そして再度検討してもらえばいいこと。
俺が気になったのは、コメントの最後の部分なのだ。
それがコレ↓。
『なお、大規模な改修は出来ませんが、当面はわずかなりとも観戦環境の改善に努めてまいりたいと存じますのでご理解下さいますようお願い申し上げます』
これを見たとき、ピンときたね。
大規模な改修は出来ません・・・が、小さい改修をする。
そうだ、小さな改修を俺達でやろうってな。
器がちいさいなら工夫しろってんだよ。
部屋が狭いから、押入れ改造して寝室にする貧乏人っていただろ。
それ!それっだてんだよ。
そこで考え付いたのが『御柱大作戦』である。
高さ四メートルの柱をスタジアムの最前列に取り付けてしまおうというものである。
柱の上部ハシゴ状になっているので、その柱には5人くらいはぶらさがることができるのである。
そいつを、よせばいいのに太陽工務店の大道具製造担当部門に三本発注したのである。
「あいかわらずムチャいうなあミャチョウは。仕方ないや、つくりましょ」と大道具製造担当部門の部門長が言った。
三本ということは、15人はぶらさがれるということである。
つまり日立台の収容人員が約15,000人だとすると、観客動員数が15,000とんで15人となるわけである。
どうよ小さな改修工事でしょ。
自分達でやっちゃった。
将来的には、無理だけど100本つくってみい。これで収容人員150人増しですよ。
そうだ、ちょっとまって。柱をもう一本たてて、4本支柱の上に板のっけりゃロフトに大変身。
ちょっとした二階建てスタジアムじゃん。
(チーム関係者諸君。そこまではやらないから心配しないでちょ・・・。)
しかし、どうやってスタジアムに持ち込むかが一番の問題であった。
見つかりゃ一発アウトでしょ。でも、その駆け引きがまたたまらんのです。

さて『御柱大作戦』決行当日。
しっかし、なんじゃい、この雨。
『御柱大作戦』を決行したFC東京戦は、記録的な大雨であった。
ちょっと躊躇した。
柏の葉の屋根からロープをかけブランコをしたときも、トロッコで滑り降りた「インディージョーンズ」のときも事前にリハーサルをやった。
しかし、今回はリハーサル時間がない一発本番。
スタジアムプチ改修工事第一弾だもん。こんな美味しいことはない。
俺、頑張る!やる!
柏バカ一代のとき登って唄う。
そして、その時間が来た。
柱に手をかける。足かける。雨つよい。視界不良。
柱のてっぺんは想像以上に高い。
ハタで見てるより高く、ゆれる。そして、なにより怖い。なんといっても、柱が雨で滑るのだ。
下から見上げているメンバーたちは、柱のてっぺんで逆立ちしろなんていうけど、柏バカ一代のコール出しで精一杯です。
これ以上ムリでありました。
「柏ってナニやってんだ」とか「バッカだな〜」って意見がほしかったんだな。
煙とバカは高いところに上るとは、よく言ったものだ。

さて肝心の試合であります。が・・・・・・忘れちゃった。
毎日を楽しく過ごすためには、小さな喜びの発見であるということ、そして更に追求するならば危険がつきものということを子供時代経験から学んだのであった。
さて、次は観覧車だ。頼んだぞ大道具製造部門!
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