●新潟パッショナータ
【みゃ長の独り言】
「新潟は、もう秋本番。朝と夜は寒いっすよ」
と言う言葉を誰が言ったかわからないが、信じた俺がバカだった。
前日夜に柏を出発して、早朝には新潟に着いたのだが、暑くて寝てられない状態ではないか。
おかげで昼までに焦げたタコ焼きのように日焼けしてしまった。
ふと横を見ると、暑さに負けず寝ているメンバーがいた。
そいつは厚手のジャンバーを丸めて枕にしているではないか。
「そうか、お前も新潟は秋本番というニセ情報にだまされたんだな」
と、メンバーの寝顔に俺はそっとつぶやいた。
まぁ、暑い・・・。とにかく暑い・・・。暑い!暑すぎる。
そんな中、なに仕事に燃えてんだよと言いたくなる、うっとうしい警備員が俺たちの所にやってきたのは開門の2時間前だった。
そいつは我々の前に立ち、横断幕の貼り場所、スタジアムでの注意事項を書いた紙を大きな声で読み始めた。
あぁ、暑苦しい・・・。
3分間はなんとか聞き耐えたが、もう限界。
「えーと、次にトランペットは禁止です。そして、発煙筒・爆竹などの・・・」
と読み上げている熱血警備員。
俺は、そいつが持っていたメモ用紙を奪い取り、己の口の中に放り込み、食べてしまった。
「あっ、なにするんですかっ」
新潟訛りの警備員が俺に言った。
俺は口をゴモゴモさせ、なかなか飲み込めないながらも
「腹へってたもんで、すいません」
と、答えた。
呆然と立ち尽くす熱血警備員。
隣にいた女の警備員が俺を睨んでいる。
俺はその女警備員に優しく聞いた。
「キミの足首も噛んでいい?」
と同時に警備員の数が3倍になった。
とにもかくにも、悪いのは全部暑さのせいである。
そして、これも暑さのせいなのか?
太陽メンバーのなかにF1レーサのモントーヤに似ている奴がいる。
ついたアダ名がモントーヤ。(そのままです。)
ふとモントーヤのズボンを見ると、股間にあたかも小便で書いたようなシミがくっきりと浮かんでいるではないか。
「おい、お前。それお漏らしだろ」
「いえ、違います」
「じゃあ、なんだ言ってみろ。手を洗ったときのはねた水とは言わせないぞ」
するとモントーヤは、目をカッと見開き俺を見つめ、堂々と言った。
「残尿です!」
その男らしい姿に、逆に俺は感動した。
照り付ける新潟の太陽は、モントーヤのズボンを10分で乾かした。
この暑さも役に立つこともある。
しかし暑い、開門はまだか。
このままだと暑さで狂ってしまう。
ちょっと待て、脳内部品の元々出来が良くないのでそんな代わり映えはしないんだな。
良かったバカで。
そんなことを考えてたら開門になり、いつの間にか柏バカ一代を歌う時間であった。
新潟の皆さんご清聴ありがとうございました。
4万人に囲まれるって実に気持ちがいいものである。
そして、そこで勝つという快感は極上の物であった。
試合終了後には、『地球滅亡まであと勝ち点2』と書いた横断幕が広げられた。
皆が喜んでいた。
が、当時、日テレで放送していた『宇宙戦艦ヤマト』じゃなく、TBSでやってた裏番組の『猿の軍団』を見ていた俺にとっては、いまだにこの言葉にピンとこないのであった。
「新潟は、もう秋本番。朝と夜は寒いっすよ」
と言う言葉を誰が言ったかわからないが、信じた俺がバカだった。
前日夜に柏を出発して、早朝には新潟に着いたのだが、暑くて寝てられない状態ではないか。
おかげで昼までに焦げたタコ焼きのように日焼けしてしまった。
ふと横を見ると、暑さに負けず寝ているメンバーがいた。
そいつは厚手のジャンバーを丸めて枕にしているではないか。
「そうか、お前も新潟は秋本番というニセ情報にだまされたんだな」
と、メンバーの寝顔に俺はそっとつぶやいた。
まぁ、暑い・・・。とにかく暑い・・・。暑い!暑すぎる。
そんな中、なに仕事に燃えてんだよと言いたくなる、うっとうしい警備員が俺たちの所にやってきたのは開門の2時間前だった。
そいつは我々の前に立ち、横断幕の貼り場所、スタジアムでの注意事項を書いた紙を大きな声で読み始めた。
あぁ、暑苦しい・・・。
3分間はなんとか聞き耐えたが、もう限界。
「えーと、次にトランペットは禁止です。そして、発煙筒・爆竹などの・・・」
と読み上げている熱血警備員。
俺は、そいつが持っていたメモ用紙を奪い取り、己の口の中に放り込み、食べてしまった。
「あっ、なにするんですかっ」
新潟訛りの警備員が俺に言った。
俺は口をゴモゴモさせ、なかなか飲み込めないながらも
「腹へってたもんで、すいません」
と、答えた。
呆然と立ち尽くす熱血警備員。
隣にいた女の警備員が俺を睨んでいる。
俺はその女警備員に優しく聞いた。
「キミの足首も噛んでいい?」
と同時に警備員の数が3倍になった。
とにもかくにも、悪いのは全部暑さのせいである。
そして、これも暑さのせいなのか?
太陽メンバーのなかにF1レーサのモントーヤに似ている奴がいる。
ついたアダ名がモントーヤ。(そのままです。)
ふとモントーヤのズボンを見ると、股間にあたかも小便で書いたようなシミがくっきりと浮かんでいるではないか。
「おい、お前。それお漏らしだろ」
「いえ、違います」
「じゃあ、なんだ言ってみろ。手を洗ったときのはねた水とは言わせないぞ」
するとモントーヤは、目をカッと見開き俺を見つめ、堂々と言った。
「残尿です!」
その男らしい姿に、逆に俺は感動した。
照り付ける新潟の太陽は、モントーヤのズボンを10分で乾かした。
この暑さも役に立つこともある。
しかし暑い、開門はまだか。
このままだと暑さで狂ってしまう。
ちょっと待て、脳内部品の元々出来が良くないのでそんな代わり映えはしないんだな。
良かったバカで。
そんなことを考えてたら開門になり、いつの間にか柏バカ一代を歌う時間であった。
新潟の皆さんご清聴ありがとうございました。
4万人に囲まれるって実に気持ちがいいものである。
そして、そこで勝つという快感は極上の物であった。
試合終了後には、『地球滅亡まであと勝ち点2』と書いた横断幕が広げられた。
皆が喜んでいた。
が、当時、日テレで放送していた『宇宙戦艦ヤマト』じゃなく、TBSでやってた裏番組の『猿の軍団』を見ていた俺にとっては、いまだにこの言葉にピンとこないのであった。